栽培農家が語る 黒大豆の刈り取りから脱穀までの概要

10月に、動力噴霧器を使って黒大豆の圃場に害虫駆除(トレボン粉剤)を行いました。

下の写真でもお分かり戴ける通り、この頃は黒大豆の葉っぱもまだ青々としていますね。
我が家では、この約1反の圃場の他に、3枚の小さな田んぼにも転作作物として黒大豆を植えています。

この写真を撮った頃には条間が見えないほど育っており、害虫駆除の時には歩く足元があまりよく見えませんでしたね^^;

圃場で背負い式動力噴霧器を使って害虫駆除をする僕

ところが一転、12月初旬ともなれば、葉っぱもだいぶ茶色くなり、全体的に枯れた様な感じになってきます。
10月から2か月も経てば圃場の様子もだいぶ様変わりしてくるわけですが、こうなればいよいよ収穫期に入ったことを意味します。

収穫前の葉もぎ

下の写真は、葉もぎを行った後の圃場の様子です。
うちでは12月初旬に出荷をしますので葉っぱを取り除く葉もぎ作業を行い、日当たりと風通しを良くしてやることにより
乾燥を促進させています。

黒大豆の葉もぎ作業後の圃場の全景

さぁ!いよいよ黒大豆の刈り取りの開始です!

黒大豆の刈り取り

先ずは、太枝鋏を使ってどんどん刈っていきます!ひたすら刈っていきます!

長年この作業をやっていますが、わりと根気が必要な作業だったりします。^^;
でも、この太枝鋏を使うとスイスイと刈れて、次の株、次の株、へと面白いように進んで行くことが出来るので作業がはかどりますね。✨

黒大豆を太枝切り鋏で1本1本刈っていく僕

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黒大豆の乾燥

この後、乾燥させる為に刈った黒大豆を圃場に立てて行きます。(”島立て”と言います。)
刈った黒大豆同士を上手に凭せ掛け(もたせかけ)、乾燥した寒風に当たり易くします。(理由は後述)

あと、島立て以外の方法としては、ハゼ足やハゼ棒を圃場で組み、黒大豆を”ハゼ掛け”する方法などもあります。
昔は、ハゼ足やハゼ棒に使用する資材として木や竹(真竹や孟宗)を使っていたようですが、最近では金属製の物が手軽に
ホームセンターで手に入れることも出来るみたいですね。

下の写真は刈った黒大豆を“島立て”したところです。↓↓↓

島立てした黒大豆と圃場の全景

うちでは、この状態で2週間ほど寒風に当てて乾燥をさせています。

乾燥させる理由2つ

  • 莢(さや)から実が離れやすくなり脱穀(脱粒)が容易となる
  • 水分調整が出来る(水分は多すぎても少なすぎてもダメです)

出荷先にもよりますが、黒豆に含有する水分は概ね17%~14%がです。
水分過多の場合には、更に出荷先の乾燥機で水分量に応じて乾燥料を取られますので、出来るだけ事前にに近い値にしておくことが得策と言えます。

※因みにうちの出荷先は、数年前から水分量の多寡は問わなくなり、乾燥料金は一律になったので大変助かっています。

黒大豆の脱穀(脱粒)

そして、乾燥が終わると次は脱穀となります。
うちでは毎年ビーンスレッシャーを使って脱穀を行っていますよ。

下の写真は、うちで使っているヤンマー製のビーンスレッシャーです。赤が基調で周囲に断然目立っていますカッコイイ(笑)↓↓↓

ヤンマー製のビーンスレッシャーを横から撮影したところ

この脱穀作業は晴れて気温の高い日に行った方が莢からの脱粒が良好です。湿った状態のままで行うとビーンスレッシャーの内部で
莢からの弾け方が悪くなるので排出される空(から)の莢に豆が残っていたりしますからね。
そうなると再度脱穀をしたりとか後作業が増えてしまいますので僕は極力気温の高い日の、しかも午後に行うようにしていますよ。
折角、手間を掛けて栽培をしたんですから最後の最後に収量を落とすわけにはいきませんよね。(^_-)

因みに、下の写真は母親が無我夢中で黒大豆をビーンスレッシャーに放り込んでいるところです。(笑)
毎年、頑張って放り込んでくれてます。(笑)

ビーンスレッシャーに黒大豆を投入する母親

以上で、我が家の黒大豆の刈り取りから脱穀までの手順(概要)の御紹介を終わりますが、皆様方も安全には十二分にご配慮を戴き、収穫作業に当たってください。

今年の単価はいくらになるかな~高く買ってくれるといいんだけどな~(*´ω`)

脱穀後の袋に入った黒大豆を猫車で運んでいるところ

ではでは、今回はこの辺りで。^^

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