栽培農家が語る黒大豆の播種の仕方の概要/育苗ポットと直播きのメリットデメリット

今回は、黒大豆の播種の概要をお話しします。
我が家で行っている播種の仕方ですので御参考程度に読んで頂けるとありがたいです。よろしくお願いします。(^^)/

黒大豆の播種の仕方

一般的に分けて播種には２通りの方法があります。

１つ目は、育苗ポットに種を撒き、苗を育ててから畝に移植する方法！
２つ目は、種を圃場に直接播く直播きの方法！

・育苗ポットのメリット

育苗ポットで育苗してから移植するやり方のメリットとしては、ポットで育てますのでまだ苗が弱い内でも気温や雨風といった自然環境の影響を受けづらく、その上、圃場に種を播かないので鳥にも狙われません✨
また、初期の病害虫対策がしやすいと思います。

・育苗ポットのデメリット

うちでは育苗ポットは使ったことが無いですが移植の煩わしさが挙げられると思います。植える圃場が大きいと、なかなか根気がいる作業になります。

・直播きのメリット

圃場に直接播く場合は、一般的な方法としては農機を使いますので作業がとてもはかどり、また労力も少なくて済みます。
エンジン式の農機を使わずに”種まきごんべい”なる農具だけで播種を行われる方もおられます。

・直播きのデメリット

植えた直後は、気温や雨風といった自然環境の影響を受けやすいです。また、初期の病害虫対策としてクルーザー処理（後述）などは必須だと思います。あと、鳥に狙われやすいというデメリットがあります。

うちは直播き

うちは作業が楽な方が良いので直播きを行っていますね。
作柄は多少落るのかもしれませんが、あの移植作業の大変さときたら僕はもう御免です（笑💦）何年か前に、その時は移植ではなく捕植を行ったのですが、クタクタになりながらも圃場に尻をついて１本１本植えていった苦い思い出があるんですよ。あの時は確か万全な体調ではなかったということもありますが、あの作業はほんとに大変でした。

でも、人それぞれに合ったやり方というのがありますので育苗ポットでも直播きでもどっちでも良いと思います。^^

我が家の黒大豆の播種の手順

①　乾燥牛糞

圃場に上の写真の乾燥牛糞を何袋も撒きます。乾燥牛糞はぼかし肥料なので圃場に振った直後に種を播いても問題はありませんが、
一応、播種の数日前に撒き、トラクターで乾燥牛糞を引き込むようにしています。
あと、石灰セルカを基肥として施用する年もあります。

②　綱張り＆石灰でライン引き

ライン引きの目的は、真っ直ぐ綺麗に植えることが出来るのと、後々の土寄せ作業を管理機で行うことを考え、一定の間隔（畝間・条間）を
取っておく為です。（我が家は畝間１.１ｍとしています。）
圃場の端から端に田植え綱を張って、所々に点々と石灰を撒いてますね。

※我が家は農機を使って播種を行っているのですが、、農機に付いているマーカーの調子が悪いので、今のところこのようなやり方をしています。

ラインを引いた後の写真ですが、少々見えづらいですかね？

次の工程は播種なのですが、その前に播種時に用いる”種まきごんべえ”なるものを少し見ていただきましょう。

【”種まきごんべえ”を取り付けた（連結した）管理機】

圃場の準備が整うと、いよいよ種まきごんべえを取り付けた管理機の出番であります。
この部分が“種まきごんべえ"です。

“種まきごんべえ”に、クルーザー処理を終えた黒大豆の種を入れます。

クルーザー処理とは

※クルーザー処理とは薬品を種に塗沫することにより初期害虫を防除する処理のこと

それでは、いよいよ播種作業と参りましょう～♪

③　ごんべえを取り付けた管理機による播種

あとはラインに沿って管理機を走らせるだけです。
穴掘り・播種・土掛けまでの全ての工程をこの種まきごんべえがこなしてくれます。
あ！この作業は出来れば地下足袋を履いてやるのが良いと思いますよ。フカフカの畑を何往復も行ったり来たりするので重たい長靴だと
足が疲れますからね｡僕はいつも地下足袋で播種作業を行うようにしています。