今回は、稲藁(イネワラ・イナワラ)で編んだ筵(ムシロ)に付いている紐についての話です。
下の写真に写っているこの紐のことです。↓↓↓↓

昔は、何処の農家にもあった藁莚(ワラムシロ)ですが、最近は田んぼを人に預けたり、
畑で作物を栽培しなくなったりとかで、めっきり藁筵を見掛ける家が少なくなってしまいましたね^^;
私の子供の頃なんかは祖母が庭先で豆を干したり、運動会や花見の敷き物に使ったり、極々普通に生活に溶け込んで
使われていたものなのですが・・・これも時代の流れなんでしょうかね、見掛けなくなったのはちょぴり寂しい気もします。^^;

この筵ですが、私の先々代の時代にはどの農家でも手で編んでいたそうですよ。
そういえば子供の頃に、牛小屋の近くに筵旗(手編みといっても簡易的な機織り機みたいなものを補助的に使用します。)
があったような記憶が僅かながら残っています。
筵(ムシロ)に織り込まれている紐
手織りの藁筵(ワラムシロ)には下の写真の様に裏側に紐を織り込んでいる物もあります。
うちで現在使っている藁筵は手織りのものとJA等から購入したものと半々ではありますが、
手織りのものには全て裏側2箇所に紐が織り込まれています。
皆さんが持たれている筵(ムシロ)はどうでしょうか?
恐らくうちと同様に紐がついている物とそうでないものがあると思います。
これは作り手の細工に依るものなので、市販されているものには紐が付いていないものが殆どではないでしょうか?

では、この紐の用途はいったい何なのでしょう?
筵に付いている紐の用途とは?(先人の工夫)
実はこの紐は
”筵叩き”(ムシロタタキ)をする際に、筵の片側を木等に引っ掛けて使える様に施されたものなのです。
筵叩きは通常ですと2人で行なう作業ですが、この紐の施された筵ですと1人でも行えますからね✨
これは利便性が高い先人の工夫だと思います✨

この記事は此れで終わりですが、我が家は今でも現役バリバリの出荷農家でありまして、
ダルマササゲ等を頑張って栽培しておりますよ。
ダルマササゲの天日干しの工程で使用する沢山の筵が今年も大活躍しています。✨

もちろん!出荷がひと段落すると、盛大に筵叩きが始まるわけでありますが、
棒で筵を叩くと良い音がするのでストレス発散にもなりますし、私はこの筵叩きが案外大好きだったりしますね(笑)
ん~この音も、うん十年前までは田舎の風物詩の1つでして、あちこちから叩いてる音が聞こえて来たもんですけどね。
振り返ってみると、田舎でも生活様式がだいぶ変わったもんだと、たまに昔に思いを馳せてみたりします。^^;
ということで、いっちょ今年も、ダルマササゲの日干しが全部終わったら
パーンパーン♬と山間に響かせてみましょうかね。
離農された皆さんの分まで大きな音でね(笑)
ではでは!今回はこの辺りで!
またお会いしましょう!(^^)/
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